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2005年12月17日

函館で鬱を忘れる

クリスマスの3連休、久し振りに函館に行こうと唐突に思ったのですが、
丁度「クリスマスファンタジー」というイベントがあって混んでいるようです。
宿も交通機関も予約で出遅れてしまったので、今回はやめておきます。

‥‥というのは建前かもしれません。
どういうわけか函館は、辛い時の逃げ場なのです。

2000年夏、職場でのストレスに押し潰されそうだった私は、
唐突に函館行きを思い付きました。
本当はのんびりするつもりで出掛けたのに、
限られた時間で可能な限りの見所を巡るという慌ただしい観光に
なぜかゲームのような快感を覚えました。

そして2000年暮れ、もっとストレスに押し潰されそうになった私は、
今度こそボーッとするつもりで函館へ行きました。
連泊なのだから一日中ホテルにいても良かったのですが、
やっぱり今回も市内を歩き続けました。
人一倍寒がりなのに、粉雪のちらつく夜までも散歩に出掛けました。

2002年春、転職してパソコンメーカーに派遣されていた私は、
休日は「別の仕事」に首を突っ込んでいました。
ゴールデンウイークに「別の仕事」の一大イベントが予定されていたので、
その準備を進めていると、パソコンメーカーから休日出勤の要請。
泣く泣く出勤したら、ずぼらな私が過労で倒れました。
すぐに体調は回復したのですが、何だかばかばかしくなって、
休日出勤をすっぽかして函館へ行きました。
病み上がりなのにいつもより元気に観光していたのは内緒です。

2002年秋、私はまだ仕事を二股かけていました。
そのおかげで、昼も夜も、平日も休日もパソコンから離れられません。
そんな生活が嫌になり、いろいろな事を考えながら、
標高334mの函館山の頂上まで歩いて上りました。
気が滅入っていたはずなのに、どこにそんな気力があったのでしょう?

私の本名は、函館周辺に多い苗字です。
実際、我が家の先祖は函館に住んでいたそうです。
今は身内は住んでいないものの、私にとって縁浅からぬ土地ですから、
何となく波長が合うのかもしれません。
元来ものぐさな私が、函館では自分でも別人かと思う程の行動力を発揮します。
しかも、行くのは決まって鬱の時。

今回函館行きを取りやめたのは、まだまだそこまで疲れていないからでしょうか。
いくら混んでいても、宿も交通機関もその気になれば何とかなるものです。
もう少し頑張ってみましょうか。

クリスマスの3連休は予定が無くなってしまったので、
友人をデートに誘ってみました。
新宿駅で見かけた東京ディズニーシーの広告に
「誰の心も溶かしてしまう奇跡が起きるらしい」と書いてあったので、
「本当かどうか一緒に確かめに行こう」なんて言ってみたのですが、
断られてしまいました。
あーあ、やっぱり函館へ行こうかな。

2005年12月17日 00:40 | カテゴリー:街への思い