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2008年11月26日

【十】箱根アタック 其の二 須雲川編

箱根観音の所で石畳は終わり、再び県道732号を行きます。
この辺りは2車線で、石畳に入る前の温泉街より歩き易くなっています。

県道732号
県道732号

400m程県道の坂道を上ると、ホテル南風荘の入り口の所に、
「観音坂」と書かれた石碑が建っています。
先程の箱根観音に因んだ名前でしょう。

観音坂の石碑
観音坂の石碑

そこからさらに400m程歩いたでしょうか。
今度は「葛原坂」の説明板がありました。
「新編相模国風土記稿」には大雑把な記述しかないようで、
観音坂との境界は不明です。
今もこの辺りは葛の葉が生い茂っていると説明板には書かれていますが、
残念ながら私にはどれが葛の葉かわかりません。
秋になれば花が咲いてわかるのかもしれませんが、
私がここを歩いたのは残暑厳しい9月上旬でした。

この辺りが葛原坂のようです。
この辺りが葛原坂のようです。

葛原坂から箱根新道の須雲川インターチェンジまでは800m程でしょうか。
その辺りから須雲川の集落が始まります。
飲み物の自動販売機があったので、麦茶を買って一休みしました。

今歩いている箱根八里は山道ですから、
もともと沿道の人口は少なかったはずです。
しかし、過疎地では幹線道路の維持・運営は困難ですから、
周辺住民を強制的に移住させ、沿道に適当な間隔で集落が設けられました。
この須雲川もそういう事情で寛永年間(1624-1643)にできたそうです。

さらに進むこと600m、集落の終わりに鎖雲寺があります。

鎖雲寺入り口にある霊泉の滝
鎖雲寺入り口にある霊泉の滝

鎖雲寺には、「箱根霊験躄仇討(はこねれいけんいざりのあだうち)」の
勝五郎と初花の墓があります。

「箱根霊験躄仇討」は飯沼勝五郎という人物の仇討ちを題材にした浄瑠璃です。
兄の仇討ちをしようとしていた勝五郎は病気で足腰が立たなくなり、
妻の初花の介助を受けながら仇を探して旅を続けます。
そしてついに、兄を殺した侍、佐藤剛助に出会うのですが、
足腰立たない勝五郎に代わり、初花が佐藤に勝負を挑みます。
従者の筆助も助太刀しますが、哀れ初花は返り討ちにあいます。

しかし、ここで奇跡が起きます。
足腰立たないはずの勝五郎が思わず満身の力を込めると
急に立ち上がることができるようになりました。
そして、自力で兄と妻の仇を討ってめでたしめでたし‥‥という話です。
その仇討ちの場所は、先程通り過ぎた
箱根新道の須雲川インターチェンジ付近だそうです。

鎖雲寺
鎖雲寺

ちょっといい話ですが、今は郵便局の閉まる時間が気になるので
先を急ぐことにします。

鎖雲時から150m程行くと須雲川橋があります。
下を流れるのは勿論、早川の支流、須雲川です。

須雲川橋
須雲川橋

橋を渡った先で県道は右へ曲がっています。
旧東海道は、橋の先で右へ行かず、まっすぐ進みます。
そこから始まるのが「女転し坂」です。
この坂はネット上の色々なサイトで紹介されていますが、
女「ころがし」坂なのか、女「ころばし」坂なのか、
正しい読みがわかりません。
この少し先にある説明板の振り仮名は女「ころし」坂になっているようです。

女転し坂の石碑
女転し坂の石碑

馬に乗った女性がこの坂で落馬して死んだことから名付けられたそうですが、
ここから、当時の女性は社会的地位が低かったというか、
世の人々が女性というものをどう意識していたかが何となく伺えます。
落馬したのが男性なら「男転し坂」ではなく、その人の名前が使われるでしょう。
そう言えば、保土ヶ谷には権太坂がありましたね。

女転し坂は現在通行できません。
関東大震災で崩落して通れなくなったという話も聞きますが、
現在その辺りは私有地になっているようです。
県道を進むこともできますが、私は須雲川自然探勝歩道を歩くことにしました。
この道は須雲川橋の手前から始まります。

須雲川自然探勝歩道の入り口
須雲川自然探勝歩道の入り口

道はしばらく杉林の中を進んで行きます。
本来は山林の管理用の道なんですね。

杉林の中を行く
杉林の中を行く

途中、飛び石で沢を渡る所がありました。(今は水がありませんが)
この道は歩き易く整備され遠足気分で気楽に歩けます。

飛び石で沢を渡る
飛び石で沢を渡る

500m程歩いたでしょうか。道はやがて東京電力三枚橋発電所に至り、
沈砂池を3つの板橋で渡ります。

三枚橋発電所
三枚橋発電所

橋は、岩の上に板を渡しただけです。

板橋
板橋

板橋の先の坂を上がると舗装道路に出ます。
発電所の管理用車輌が出入りする道です。この坂をさらに上っていきます。

発電所管理用道路
発電所管理用道路

上り切ったら県道に戻りました。ピクニック気分でしたね。

坂を上ると県道
坂を上ると県道

箱根路の旅はまだまだ続きます。

2008年11月26日 07:12 | カテゴリー:東海道スタンプラリー